時計の防水性能とは?100m・200m・500m防水の違いをわかりやすく解説

DELMAのダイバーズウォッチ

腕時計を選んでいると、「100m防水」「200m防水」「500m防水」といった表記を目にすることがあります。

数字が大きいほど水に強いことは分かっても、

「100m防水とは、具体的にどのくらい水に強いのか」

「10BARや10ATMとは何を意味しているのか」

「生活防水との違いは何なのか」

「そもそも、100m防水という数字はどのように決められているのか」

と疑問に思う方も多いのではないでしょうか。

腕時計の防水性能は、日常的な水濡れへの耐性から、本格的なダイビングを想定したものまで大きな幅があります。

数字の意味を正しく理解することで、自分の使い方に合った時計を選びやすくなります。

この記事では、腕時計の防水性能の基本から、使用される単位(BAR・ATM)の意味、防水性能の測定方法、生活防水、100m・200m・500m防水の違いまでわかりやすく解説します。

腕時計の「防水性能」とは?

腕時計の防水性能とは、時計内部への水の侵入を防ぐ性能のことです。

時計の内部にはムーブメントをはじめとする精密な部品が収められているため、水や湿気の侵入を防ぐことは時計を正常に動かすうえで重要です。

防水性能については時計の文字盤や裏蓋、商品ページなどに、「100m」「10 BAR」「10 ATM」といった表記で記載されています。

BARとは?

BARは、圧力を表す単位です。

1barは100,000Paで、腕時計の防水性能を考える際には、おおよそ水深10mで加わる水圧に相当する値として扱われます。

おおよその関係を表にすると、次のようになります。

BAR表記 水深に置き換えた目安
3 bar30m相当
5 bar50m相当
10 bar100m相当
20 bar200m相当
50 bar500m相当

ATMとは?

ATMは「Atmosphere」の略で、大気圧を基準にした圧力の単位です。

厳密には1ATMと1barは完全に同じ数値ではありませんが、非常に近いため、腕時計の防水性能では以下のように使われています。

ATM BAR 防水表記の目安
10 ATM約10 bar100m
20 ATM約20 bar200m
50 ATM約50 bar500m

つまり、「100m」「10bar」「10ATM」は表現方法こそ異なるものの、防水性能を理解するうえではほぼ同じ水準を示す表記と考えることができます。

重要なのは、これらの数字が単純に「その水深まで潜って使える」という意味ではなく、時計がどの程度の圧力に耐えられるよう設計・試験されているかを示す指標だということです。

100m防水はどうやって決まる?腕時計の防水試験

では、「100m防水」や「200m防水」といった数字は、どのように決められているのでしょうか。

一般的な防水時計については、国際規格のISO 22810で、防水性能に関する要件や試験方法が定められています。

100m防水の時計を確認するためには、時計を実際に海の水深100mまで沈めて試験するわけではなく、専用の試験装置を使用し、想定する水深に相当する圧力を人工的に加え、時計内部へ水が侵入しないかを確認します。

たとえば、100m相当なら約10bar、200m相当なら約20bar、500m相当なら約50barというように、表示する防水性能に応じた圧力が基準になります。

防水試験では何を確認する?

ISO 22810では、防水性を確認するために複数の試験方法が定められています。

  • 時計に水圧をかける試験
  • 水中に一定時間置く試験
  • リューズやボタン部分に負荷を加えた状態での試験
  • 温度変化を与える試験
  • 時計内部に結露が発生していないかを確認する試験

腕時計には、リューズやプッシュボタン、ガラス、ケースバックなど、外部と内部を隔てるさまざまな部分があります。

そうした部分を含めて水の侵入が起きないことを確認し、時計の防水性能が判断されます。

「生活防水」は思っているほど水に強くない

腕時計でよく使われる言葉のひとつに「生活防水」があります。

「生活防水」と聞くと、「日常生活なら、水を気にせず使える時計」という印象を受けるかもしれません。

しかし、実際にはそこまで高い防水性能を意味しているわけではありません。

一般的に「日常生活用防水」とされる3気圧防水は、汗、雨、洗顔時に水滴がかかる程度の使用を想定したものです。

そのため、洗い物のように時計が継続的に水に触れたり、水の中に手を入れたりする場面まで「生活防水だから問題ない」と考えるのは適切ではありません。

日常的に水を使う場面でも時計を着用したいのであれば、「生活防水」という表記だけではなく、具体的に何m・何barの防水性能を備えているのかまで確認することが大切です。

100m・200m・500m防水の違い

ここからは、腕時計でよく見かける100m・200m・500m防水について、それぞれの特徴を見ていきます。

100m防水とは?

100m防水は、一般的に10bar / 10ATM程度の防水性能を示します。

生活防水と比較すると大幅に高い防水性能を持ち、日常生活はもちろん、水に触れる機会が多い場面でも使いやすくなります。

「毎日使う時計だから、水をあまり気にしたくない」という人にとって、100m防水は実用性の高いスペックです。

ただし、100mという数字だけでスキューバダイビングに適していると判断することはできません。

200m防水とは?

200m防水は、一般的に20bar / 20ATM程度に相当します。

100m防水よりさらに高い圧力に耐えられるため、水辺でのアクティビティやアウトドアなどでも使いやすい性能です。

500m防水とは?

500m防水は、50bar / 50ATM程度という非常に高い防水性能です。

日常生活だけを考えれば、500mという性能が必要になる場面はほとんどありません。

この水準になると、日常生活での水濡れ対策というより、高い水圧に耐える本格的なスポーツウォッチやダイバーズウォッチの領域になります。

同じ200mでも違う?一般防水とダイバーズウォッチ

防水性能について理解するときに重要なのが、一般的な防水時計とダイバーズウォッチの違いです。

一般的な防水時計の国際規格にはISO 22810があります。

一方で、ダイバーズウォッチにはISO 6425という別の国際規格があります。

現行のISO 6425:2018は、少なくとも水深100mでの潜水を想定して設計され、潜水時間を確認するための安全な計測システムを備え、その表示を暗所でも確認できる時計を対象としています。

つまりダイバーズウォッチは、単に防水性能が高い時計というだけではありません。

水中で使用することを前提として、潜水時間を確認する機能や暗所での視認性なども含めて設計された時計です。

そのため、本格的なダイビングに使用する時計を選ぶ場合には、「何m防水なのか」だけでなく、「ダイバーズウォッチとして設計されているか」を見る必要があります。

1000m以上の防水機能はなんのため?超高防水時計の世界

500mでも十分に高い防水性能ですが、腕時計の世界には1000m、3000m、さらには5000mという非常に高い防水性能を備えたモデルも存在します。

「人間が腕時計を着けて5000mまで潜ることはないのに、なぜ5000m防水が必要なのか?」と疑問に感じるかもしれません。

確かに、一般的なダイビングで5000mという深さに到達することはありません。

しかし、超高防水時計は単に実用上必要な深度を示すだけではなく、どこまで高い水圧に耐えられる時計を作れるかという技術的な挑戦でもあります。

水深が深くなるほど水圧は急激に高くなり、ケースやガラス、裏蓋には非常に大きな力が加わります。

その環境に耐えられる時計を作るためには、ケース、クリスタル、リューズ、ガスケットなど、時計全体で高い耐圧性能を実現する必要があります。

自分にはどのくらいの防水性能が必要?

時計を選ぶとき、防水性能は高ければ高いほど良いというものではありません。

重要なのは、自分がどのような場面で時計を使用するのかです。

防水性能 使用シーンの目安
日常生活用防水 雨・汗・洗顔時などの軽い水濡れ
100m / 10bar 日常使い、水仕事、水泳、水辺でのレジャー
200m / 20bar 水泳、マリンスポーツ、水に触れる機会が多い用途
500m / 50bar 高い防水性を求める本格スポーツ・ダイバーズ用途
ダイバーズウォッチ 潜水用途を前提として設計された時計

これらは、あくまで一般的な目安であり、実際の使用可能範囲はモデルによって異なります。

特にダイビングに使用する場合には、単純に「200m」「500m」という数字だけではなく、ダイバーズウォッチとしての仕様を確認することが重要です。

DELMAで見る防水性能の違い

DELMAでは、日常使いに適した100m防水から、5000mという極めて高い防水性能を持つ本格ダイバーズまで、用途の異なるさまざまなモデルを展開しています。

ここでは、実際のDELMAの時計を例に、防水性能によって時計の位置づけがどのように変わるのかを見ていきます。

100M WATER RESISTANCE

MIDLAND

日常に適した100m防水

Midlandは、日常使いを中心に楽しみやすいDELMAのスポーツウォッチです。

100m防水を備えているため、一般的な生活防水と比べて、水に触れる場面でも使いやすい性能を持っています。

日常の腕時計として、デザイン性と実用性の両方を求める方に適した防水性能です。

防水性能
100m / 10 ATM
タイプ
スポーツウォッチ
主な用途
日常使い
DELMA Midland
DELMA Midland 着用イメージ
500M WATER RESISTANCE

SANTIAGO GMT MERIDIAN AUTOMATIC

GMT機能を備えた本格500mダイバーズ

Santiago GMT Meridian Automaticは、500mという本格的な防水性能を備えています。

43mmのケースに自動巻きGMTムーブメントを搭載しながら、50 ATM / 500mの防水性能を実現しています。

ダイバーズウォッチとしての高い防水性と、複数の時間帯を確認できるGMT機能をひとつの時計にまとめたモデルです。

防水性能
500m / 50 ATM
ケース径
43mm
ムーブメント
自動巻き GMT
DELMA Santiago GMT Meridian Automatic
DELMA Santiago GMT Meridian Automatic 着用イメージ
5000M WATER RESISTANCE

BLUE SHARK IV

5000mの深海を想定した超高防水モデル

DELMAの中でも特に高い防水性能を持つのがBlue Shark IVです。

防水性能は500 ATM / 5000m。

一般的な日常生活やレジャーで必要とされる範囲を大きく超えたスペックで、DELMAが長年取り組んできたダイバーズウォッチ開発を象徴するモデルのひとつです。

防水性能
5000m / 500 ATM
カテゴリー
プロフェッショナル ダイバーズ
特徴
超高水圧を想定した本格仕様
DELMA Blue Shark IV
DELMA Blue Shark IV 着用イメージ

まとめ|防水性能は「数字の意味」を知って選ぶ

「生活防水」という言葉だけでは、水に強い時計とは限りません。

一般的な日常生活用防水は、雨や洗顔時の水滴などを想定した性能で、水仕事まで対応していないものもあります。

時計を選ぶ際には、「防水と書いてあるから大丈夫」ではなく、何m・何barの防水性能を備えているのかまで確認することが重要です。

100m防水は、日常生活から水辺でのレジャーまで幅広く使いやすい性能。

200m防水になると、さらに水に触れる機会の多い用途にも対応しやすくなります。

500m防水になると、本格的なダイバーズウォッチに採用されるような高い防水性能の領域に入ります。

防水性能の意味を正しく理解することで、普段の使い方に必要な性能を見極め、自分に合った一本を選びやすくなるでしょう。